2013年03月29日

商標の指定商品はやっぱり難しい!

商標登録出願をする際に記載する必要がある「指定商品」や「指定役務」。
簡単そうに見えてなかなかどうしてやればやるほど奥が深い!
色んな側面がありますが、現在依頼を頂いている案件で非常に悩んでおります。

クライアントが権利を取得したいのは、所謂「防災用品セット」の名称。よくリュックなどに懐中電灯や手袋、簡易トイレなどの非常時に必要となるであろう商品が詰められて販売されている商品です。

しかしながら現状「防災用品セット」といった指定の仕方は認められていないので(多岐の分野の商品が含まれるから)、個々に必要となる商品を指定する必要があります。
そうすると問題点が2つ!
(1)費用が莫大になる。
(2)保護範囲が不明確となる。

あれもこれもと指定していくと悠に10区分を超えてきます。そうなると印紙代だけでも出願時と登録時を考えると50万程度はかかることに。
しかし一番問題なのは(2)。
良く巷で売られている防災セットなどは、色んなメーカーの商品(乾電池や懐中電灯など)をパッケージして、その「パッケージにのみ」商標を付しているケースが見受けらます。
例えばこれ(http://www.secom.co.jp/homesecurity/goods/rescue.html

仮に個々の商品で商標権を取得しても、所謂侵害者(商標を真似している他人)が、個々の商品に商標を付さずに上記の様な使い方をしていると、権利効力が直接的には及びません。役務として権利取得するということも考えることも出来ますが、逆に個別の商品に商標が付された場合に権利効力が直接的でなくなりますし、市場での流通形態を考えると役務というのはどうもしっくり来ません(実際に転々流通しているからやっぱり商品だと思う。)。

そう考えると、仮に、個々の商品に加えて役務まで含めて権利取得したとしても、権利保護が不十分になってしまいます。少なくとも、侵害判断の際には原告被告で争点になり得る箇所だと思います。

震災の影響もあって、この手の商品は沢山出現している現状があると思うので、できれば「防災グッズセット」のような指定商品を認めて欲しいなぁと思います。いろいろ簡単にはクリアできない問題もあるんだろうけどね…。


付記弁理士 岩崎博孝
posted by 弁理士 岩崎博孝 at 12:50| 知的財産のこと